『心にナイフをしのばせて』
あなたはこの本をご存知でしょうか?
これは1969年、神奈川県の私立サレジオ高1年
加賀美洋さんが同級生に殺害された事件を記した
ルポタージュです。
事件の加害者である少年Aは
加賀美さんの中学の同級生。
二人の仲は悪くはなかったものの少年Aは
中学時代から「チビ」「こぶた」といじめられていた。
(著者の取材によればいじめは確認されなかった)
高校に入学してわずか1ヶ月足らず、
いじめに耐えかねた少年Aは加賀美さんを近くの山へ呼び出します。
そこで、万引きしたナイフで加賀美さんを脅すものの
「お前の顔は豚に似ているな」
と言われ、加賀美さんを刺殺。
胸部12ヶ所、背中7ヶ所、頭12ヶ所、顔16ヶ所
計47ヶ所を滅多刺しにするだけでは足らず
加賀美さんが仕返しをしてくることを恐れ
その後、さらに頭部を切断。
殺害後、少年Aは自分のやったことが怖くなり
ナイフで自分の肩を切り、襲われたかのように偽装した。
取り調べでは、
「不良に襲われた」
などと供述するも
不審な点が多く、取調室で
「これまでの供述は矛盾だらけだ。本当のことを言いなさい。」
と言われ、
少年Aは加賀美さんの殺害を自供しました。