1つのキャリア、1つの仕事、1つの肩書きでは通用しない時代
人生100年時代と言われています。
現在、日本人の平均寿命は、
女性が約87歳、男性が約81歳です(2017年度調べ)。
終戦間もない1974年は、
女性が約53歳、男性約50歳。
戦後70年の間に、日本人はおよそ30年、
長く生きるようになったわけです。
1990年の平均寿命が、
女性は約82歳、男性が約76歳。
27年で6歳も寿命が延びたことになります。
この調子でいけば、
おそらく2050年か2060年には、
平均寿命が100歳を超える計算になるでしょう。
現にあなたの回りを見ても、
祖父母が、すでに100歳を超えている
という方はかなり多いかもしれません。
ひょっとしたら100年どころか、
120年生きる人もどんどん出てくるかもしれません。
そこで考える必要があるのは、
「どう生きるか」
「どう働くか」
というテーマです。
なぜなら、100年以上生きるのであれば、
当然、生きるために収入を得る必要があるからです。
また、よく言われることですが、
今後は
「1つのキャリア、1つの仕事、1つの肩書き」
では一生食べていくことはできません。
さらに、AIによって多くの仕事が
奪われていくとも予想されています。
つまり、人生100年時代に
「どう生きるか」
「どう働くか」
と考えたときに、
複数のキャリア、
複数の仕事、
複数の肩書き
を持つ必要があるのです。
歯科医、経営者、ベストセラー作家、講演家
私は、北海道の帯広で
歯科医院を経営している
現役の歯科医師、井上裕之です。
処女作『自分で奇跡を起こす方法』(フォレスト出版)
という書籍を上梓して、
10年が経ちました。
お陰さまで著作の
累計発行部数は、130万部を超えています。
歯科医師として、
患者様の治療にあたる一方で、
潜在意識の専門家として、
セミナーで講演することも多く、
日本中をかけめぐっています。
つまり、
私は歯科医、経営者、ベストセラー作家、講演家
の4つの肩書きを持ち、
東京、北海道を毎週行き来しているのです。
「精力的に仕事をしているのはどうしてですか?」
と尋ねられことが多いのですが、
人生100年時代と言われ、
一生現役で働くのだから、
精力的に仕事やプライベートを
楽しまないで、どうするのですか?
と私が質問を返したいと思っていました。
多くの人生が100年以上続くであろうことは、
医学の進歩を考えても
科学の発展を考えても、
まず間違いないでしょう。
ということは、
あなたも本格的に
2つめのキャリア、
2つめの仕事、
2つめの肩書き
を持つ準備をする必要があり、
もっと言えば、
3つめのキャリア、
3つめの仕事、
3つめの肩書き
をも視野に入れていくべきなのです。
人生100年時代は幸福か?
ここで少し考えてみてください。
人生100年時代とは
よいことなのでしょうか。
寿命が延びている事実だけを取り上げれば、
それは確かに素晴らしいことかもしれません。
でも、少し待って欲しいのです。
人生が100年時代になったことは、
はたしてあなたにとって、
本当に諸手を上げて喜べるくらい
素晴らしいことでしょうか?
あなたは100年の人生を、
ずっと幸福なまま過ごし、
心から満足のいく最期を迎えられる自信がありますか?
おそらく多くの人にとっては
不幸と言っていいでしょう。
なぜなら、
1つのキャリア、
1つの仕事、
1つの肩書き
の人ばかりだからです。
そのままでいると、
よほど成功していない限り、
貧しい老後になるでしょう。
日本は人口も減り、
国力も落ちることから、
国自体も貧しくなるのは確実です。
だから、
いまから備えておく必要があるのです。
複数の人生を生きる勉強法
多くの方は、
現段階でのキャリアは1つだと思います。
私たちは日本の教育課程で、
「1つのことを続けることが正しい」
と教わってきました。
でも、本当にそれでよいのか?
私は常々、疑問でした。
私が複数のキャリアを持ち、
複数の仕事やプロジェクトを抱え、
複数の肩書きを持つことができたのは
学び続けてきたからです。
ただ、先ほども書いた通り、
決して時間に余裕のある生き方をしていません。
あるとき、親しい編集者から、
「井上さんはどうやって学んでいるのですか?」
という質問をもらいました。
確かに、これまで70冊近くの本を書いてきましたが、
きちんと勉強法をまとめたことはありませんでした。
そこで本書では、
私がやってきた勉強法について書いています。
私が提唱する
「マルチプル超勉強法」
は、多様性が重視される時代に、
多様な仕事をすることで、
一生食べていくことに困らず、
どんな時代でも生き残っていく方法とも言えます。
これからの時代には、
「なにを学ぶか」
「どう学ぶか」
が重要になってきます。
もちろん、時間の使い方
も重要になってきます。
私の場合は、
「速聴」
を利用して、
短時間で多くの勉強が
できるようにしています(詳しくは本文にて)。
かの有名な
レオナルド・ダ・ヴィンチも、
芸術家であり、
発明家であり、
医師でありました。
彼は、天才ですが、
中世ヨーロッパで
「マルチプルの専門家」
として、
すでに名を馳せていたのです。
日本では、
江戸時代に活躍した
平賀源内がいます。
地質学者であり、
医師であり、
発明家、
もっと肩書きはたくさんあります。
近代では、
医師であり
作家であった
森鴎外には、
官僚という肩書きもありました。
マルチプルな人生を送っている人は、
ごくごくわずかですが、昔からいました。
昔の人々にもマルチプルな生き方ができていたのに、
私たちにできないことはありません。
これからは、
誰もがフェアに幸せになれる時代がやってきます。
本書を参考に、
「マルチプル勉強法」
を学び、
自分のものにして、
実践してください。
幸せな100年時代の人生を送りましょう。